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【KiCad】配線幅(パターン幅)を太くする方法を解説

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配線幅を太くしたい。

この記事では KiCad の PCB エディターで配線幅を太くする方法について紹介しています。

この記事では KiCad 7.x を使用しています。

配線幅を太くする場面はいくつかありますが、例えば電流容量が大きい電源部分などは大電流が流せるように、配線幅を太くします。細いパターンに大電流を流してしまうと、パターンが焼け切れてしまいます。用途に応じてパターン幅を太くすることはとても重量なポイントです。

KiCad で配線幅を太くする方法は主に3種類ありますので、画像を用いて分かりやすく解説をしていますので、ぜひ参考にしてみてください。

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配線幅を太くする方法

KiCad で配線幅(パターン幅)を太くする方法は3種類あります。

  • 一時的に配線幅を太くする。
  • 配線幅の設定を追加して太くする。
  • 特定のネットのみを太くする。

デフォルトの配線幅が左の図です。配線幅を太くしているのが右の図です。右の図は配線幅を3.5mmにしています。

デフォルト設定の場合

配線幅 3.5mmに設定の場合

これから紹介する2種類の方法は、どちらも右図のように配線することができます。

一時的に配線幅を太くする

一時的に配線幅を太くする方法を紹介します。

STEP
配線を選択する

PCB エディター画面の右サイドメニューから[配線(X)]を選択します。


STEP
カスタム値を選択する

配線モードが選択されている状態で、PCB エディター上で右クリックしてメニューを開いて、[配線/ビア幅を選択] -> [カスタム値を使用]を選択します。


STEP
配線幅を太くする

「配線とビアの寸法」の設定画面が表示されるので、配線幅の項目で幅を設定します。ここでは幅を3.5 mmにしています。


STEP
配線する

先ほど設定した配線幅で配線が行えるようになります。


配線幅を元に戻すには、配線モードが選択されている状態で、PCB エディター上で右クリックしてメニューを開いて、[配線/ビア幅を選択] -> [ネットクラスの値を使用]を選択します。

ネットクラスで指定された値を使用することができるように太さが元に戻ります。

配線幅の設定を追加して太くする

デザインルールに配線の設定を追加して、配線幅を太くする方法です。

STEP
設定画面を開く

メニューバーから[レイヤー、デザインルール、様々なデフォルト値を含む基板の設定を編集]を選択します。


STEP
定義済みのサイズを選択する

基板の設定画面が開くので、[デザインルール] -> [定義済みのサイズ]の順に選択をします。


STEP
配線幅を追加する

配線の下側にある[+]ボタンをクリックして、太さをmm単位で入力します。


STEP
配線幅を切り替える

左上に有る「配線:ネットクラスの幅を使用」を選択して、配線幅の太さを切り替えます。


STEP
配線する

先ほど設定した配線幅で配線が行えるようになります。


特定のネットのみを太くする

特定のネットのみ配線幅を太くする方法です。

STEP
設定画面を開く

メニューバーから[レイヤー、デザインルール、様々なデフォルト値を含む基板の設定を編集]を選択します。


STEP
ネットクラスを選択する

基板の設定画面が開くので、[デザインルール] -> [ネットクラス]の順に選択をします。


STEP
ネットクラスを追加する

「ネットクラス」の下側にある[+]ボタンをクリックすると新しいネットクラスが追加されるので、名前と配線幅を入力/変更します。名前は任意の名称にします。


STEP
ネットクラスをネットに割り当てる

「ネットクラスの割り当て」の下側にある[+]ボタンをクリックして、パターンの名前の入力とネットクラスの選択をします。

パターンの名前に一致するネットが存在した場合、左側にネットが表示されます。ここが一致していないとパターン幅を太くすることはできません。


STEP
配線する

先ほど設定した配線幅で配線が行えるようになります。


まとめ

この記事では KiCad の PCB エディターで配線幅を太くする方法について紹介しました。

配線幅を太くすることでパターンに流せる電流は増えます。他にも基板製造時に銅箔の厚さを厚くすれば、更に流せる電流を増加させることが可能です。

以上、最後まで読んで頂きありがとうございました。

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