今回は CSV ファイルをC#で1行ずつ読み取む方法を紹介します。
CSV ファイルはデータを保存するファイルとしてよく利用されるので、アプリケーションにインポートしたいという場面は多々あることでしょう。
記事内ではサンプルコードを紹介していますので、ぜひ最後まで読んでみてください。
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CSVファイルとは
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CSV ファイルとは、Comma Separated Value の略で、カンマ( , )でデータとデータを区切って保存するファイルのことです。
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このファイルの拡張子は「.csv」で、Excelやメモ帳などを使ってファイルを開く事ができ、閲覧や編集をすることができます。
CSV ファイルをエクセルで開いた場合、カンマで区切られた部分が別のセルとして認識され、セルが分かれて表示されます。
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テキストファイルで開いた場合、カンマも全て表示されます。
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CSV ファイルは、データのみ保存するので容量が少なく、互換性が高いことから、データのやり取りを行う上で非常に便利なファイルです。
さまざまな場面で利用する事が多い CSV ファイルを、C# で取り込む方法について知っておくことで、スムーズに開発を進めることができます。
CSVファイルを読み込む
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それでは CSV ファイルに保存されているデータを1行ずつ読み取りする方法を紹介します。
まず、読み取りするファイルデータは次の通りです。
heder1,heder2,heder3,heder4
aaa,bbb,ccc,ddd
eee,fff,ggg,hhh
iii,jjj,kkk,lll
先頭行は「項目名」で、2行目以降に「データ」があります。
ファイル名を「sample.csv」として保存し、プロジェクトの実行ファイルがある場所(Project名 > bin > Debug)に貼り付けます。
StreamReader クラスを使う
このファイルを1行ずつ読み込みには、StreamReader クラスを使います。StreamReader クラスの使い方を詳しく知りたい方は以下のURLを参考にしてみてください。
![](https://marunaka-blog.com/wp-content/uploads/2022/03/a8d2d961a39b36f4b9fcd210fb3aac9c-300x200.jpg)
Split メソッドを使う
読み取りしたデータはカンマで区切られています。後でデータを利用しやすいように、カンマで分割をして別々のデータとして取得します。
C# には手軽に分割できるメソッドが用意されていて、それがString クラスの Split メソッドです。Split
メソッドは引数に指定した Char 型文字(1文字)で文字列を区切ってくれます。戻り値は string 型の配列です。
ソースコードの全体
上記で紹介したStreamReader
とSplit
を組み合わせれば、CSV ファイルを簡単に読み取りすることができます。
全体のソースコードは次の通りです。
private void CsvReader()
{
//ファイル名
var fileName = "sample.csv";
//先頭行を読み取りするかどうか
var isFirstLineSkip = true;
//取得したデータを保存するリスト
var lines = new List<Data>();
try
{
//ファイルをオープンする
using (StreamReader sr = new StreamReader(fileName))
{
while (0 <= sr.Peek())
{
//カンマ区切りで分割して配列で格納する
var line = sr.ReadLine()?.Split(',');
if (line is null) continue;
//先頭行は項目名なのでスキップする
if (isFirstLineSkip)
{
isFirstLineSkip = false;
continue;
}
//リストにデータを追加する
lines.Add(new Data(line[0], line[1], line[2], line[3]));
}
}
}
catch (Exception ex)
{
MessageBox.Show(ex.Message);
}
//読み込んだデータを確認
foreach (var line in lines)
{
Debug.WriteLine($"1列目 : {line.heder1}");
Debug.WriteLine($"2列目 : {line.heder2}");
Debug.WriteLine($"3列目 : {line.heder3}");
Debug.WriteLine($"4列目 : {line.heder4}");
Debug.WriteLine("--------------------");
}
}
//1行分のデータを格納するレコード
record Data(string heder1, string heder2, string heder3, string heder4);
ファイルの最初の行は項目名になるので、リストに項目名は追加せずにスキップします。
このソースコードを実行した結果が以下になります。
1列目 : aaa
2列目 : bbb
3列目 : ccc
4列目 : ddd
——————–
1列目 : eee
2列目 : fff
3列目 : ggg
4列目 : hhh
——————–
1列目 : iii
2列目 : jjj
3列目 : kkk
4列目 : lll
——————–
ちゃんとカンマ毎にデータの取得ができていることが確認できました。
列が4列以上または以下になる場合は、レコードの引数を調整してソースコードを修正する必要があります。
まとめ
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今回は CSV ファイルをC#で1行ずつ読み取む方法を紹介しました。
単純にカンマ区切りで出力するだけであれば、紹介したソースコードで事足りますが、データの中にダブルクォーテーションで括られたカンマがデータ中にあると、プログラムで読み取りした時に正しい値が取得できません。
ダブルクォーテーションで括られたカンマがデータ中にある場合は、そのことを考慮した記述が必要になるので注意しておきましょう。
こういう場面でオススメするライブラリが「CsvHelper」です。このライブラリはオプション設定によって柔軟にCSVの読み込みが行えます。興味がある方は以下の記事を参考にしてみてください。
![](https://marunaka-blog.com/wp-content/uploads/2022/04/marunaka-blog.com_-300x200.jpg)
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以上、最後まで読んで頂きありがとうございました。
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